※ 動画講座はこちらです。記事は引き続き下にスクロールしてご覧ください ※
今回は、
◆変形労働時間制における時間外労働
について学びます。
時間外労働の基準
変形労働時間制を採用していても、予定を超えて労働をさせるのであれば、通常の労働時間制と同じく時間外労働となります。
そして、36協定の締結と届出・割増賃金支払が必要なのも共通です。
通常の時間外労働と違う点としては、法定労働時間の総枠を超えるかどうかで判断することです。
また、1ヵ月単位や1年単位であれば、総枠とは別に1日・1週間の労働時間でも判断することになります。フレックスタイム制の場合は、清算期間によって判断の仕方が変わります。(この辺りは次項目でご説明します)
では、法定労働時間の総枠はどうやって計算すれば良いのでしょうか?
各変形時間労働制で法定労働時間の総枠を求める場合は、この計算式を必ず使いますので、覚えておきましょう。
数字が変わる部分としては、※1と※2があります。こちらも注意が必要です。
時間外の判断方法
それでは、実際に各変形労働時間制ごとに、判断方法を見ていきましょう。
(講座動画のスライドをそのまま転用しています)
【1ヵ月単位の変形労働時間制の場合】
【1年単位の変形労働時間制の場合】
【フレックスタイム制の場合】
【1週間単位の非定型的変形労働時間制の場合】
見てわかる通り、大きなポイントは※1の特例事業規定の有無と、※2の変形期間がどうなっているかの2点です。
それ以外は、法定労働時間や所定労働時間の枠内に収まっているかどうかを確認します。
これら全ての基準判断で時間外労働の時間数を算出していきますが、2重にカウントしないように注意しないといけません。
(例:法定労働時間超え分を2時間算出したのに、更に総枠でその2時間を計上すると2重になる)
まとめ
◆法定労働時間の総枠の求め方(計算式)を覚える
◆特例事業の規定が当てはまるかどうかを確認する
(1ヵ月単位 or 清算期間1ヵ月以内のフレックスタイム制 は当てはまる)
◆各時間制の変形期間を確認して、法定労働時間等の枠と併せて時間外労働の時間数を算出
(算出時間は重複計算しないように注意)
次回は、【限度時間と特別条項付き36協定】です。